CL準々決勝1STレグ チェルシー対バイエルン・ミュンヘン

試合開始前のミックスゾーン。赤い絨毯のistanbulという文字が目を引く。イスタンブールまでの導線を勝ち取るのはどちらか?!運命を決する一試合目の幕開け。

・試合経過

チェルシーは、

GKツェフ
DFギャラス(危)
ジョン・テリー
リカルド・カルバーリョ
グレン・ジョンソン(危)
MFクロード・マケレレ(鬼神)
フランク・ランパード
エイドゥル・グジョンセン
FWディディエ・ドログバ
ディミアン・ダフ
J・コール

の11人。ドログバが一番前に張り出して、身体能力を生かしてのポスト役。もちろんグジョンセンもボールの受けは非常にうまいのだが。便宜上MFにしているが、チャンスと見るや前へ猛スピードで行き、ドログバの受けたボールを拾う。また、守備時にはリトリートを素早くし、フィールド上のかなり広範囲な部分に顔を出す。

バイエルン・ミュンヘン

GKオリバー・カーン
DFサニョル
ルシオ
ロベルト・コバチ
リザラズ
MFフリンクス
ゼ・ロベルト
ハーグリーブス
バラック
サリハミジッチ
FWゲレーロ

ピサーロマカーイと2枚看板が負傷のため出られず、今年サテライトから台頭しとみに実績を残している若手ゲレーロのワントップ。

試合は早くも動く。4分にJ・コールのファーストシュートがルシオにあたりコースが変わってしまいチェルシー先制。ルシオは出した足ではなく、立ち足の方に当たっておりあれは流石のカーンもどうしようもなく、致し方ない失点。まあ触らなければ入ってなかったでしょうが。

ここから両チーム同士のカラーが出る。バイエルンは負傷者のため、4−5−1をとったが中盤が厚い事をうまく利用して更に陣形をコンパクトに保ち、鬼プレスをかける。ホームで相手の勢いに押されるチェルシーだが、マケレレを中心としてポゼッション志向でゲームを進める。が、得点以降はお互いにチャンスは一度ずつと言ったところ。
チェルシーはツェフのキックからドログバに渡り落とした所を、グジョンセンが拾ってシュートに行ったが、コバチに体を寄せられ難なくカーンがキャッチ。おっしい!
バイエルングレン・ジョンソン(危)がクロスを読み誤り、中途半端なトラップをして落ちた所をゼ・ロベルトがシュートもわずかに右に逸れる。あぶねええよ馬鹿!俺の心臓を壊す気か。こいつとギャラスは精神衛生上良くない。
両チーム激しく当たりあい、かなりファウルが多く前半終了。

後半からバイエルンサリハミジッチを切って、シュバインシュタイガーを投入。これが監督の意思表示となり、選手を活性化させる。バラックのFKが壁に当たり、跳ね返った所をゼ・ロベルトがシュート。一旦はツェフが弾くもののこれを中にこぼしてしまいシュバインシュタイガーに詰められ1−1。
これはシュートがあまりにも強くまた、壁で見えなかったためあまりツェフは攻められないだろう。

しかし、ここからチェルシーに流れが傾く。ドログバへのボールと動きがマッチングするようになり、空中戦でほぼ全て競り勝ち始める。これに関しては解説のセルジオさんがバイエルン守備陣を全然だめと言うほど(笑)
ちょっと話しはずれますが、テレ朝仕様ではなく落ち着いたセルジオさんは違った赴きがあります。テレ朝を通すとああなってしまうのかな。

さて閑話休題。そうして流れを掴んだチェルシーグレン・ジョンソンが前線へフィード。それをドログバが競り勝ってランパードに落とすとそのままダイレクトでシュート&ゴール!!!2−1。

更に押すチェルシー。CKのこぼれた所を右サイドにいたマケレレがクロス。それを左サイドにいたランパードがトラップし、逆に体を回転させてシュート&ゴール!すげええ!これで3−1。
カーンはマケレレのクロスで体重と重心が逆側に流れてしまった。あのワールドクラスのシュートを止めるのは酷だが、スローで見ると触っていたのにはびっくり!あのクロスで確かに重心は流れているんですが、他のGKと比べて相対的に耐えているんですね。その点に驚いた次第。

更に更に空中戦で全勝するドログバを機にポゼッションとセットプレーを生み出す。CKからフートが競り勝ち逆サイドにボールが流れ、グジョンセンがうまく体を使ってシュート。一旦はカーンが止めるのだが、こぼれた所をドログバが詰め4−1。
いやあ、この直前にドログバがチャンスをふかし、イライラしたところだけに溜飲をさげる一点。

とここからはチェルシーは完全にリトリートし、そのまま安全圏といえるスコアで逃げ切ると思いきやロスタイム。リカルド・カルバーリョがボールとは関わらないところでよくわからないファウルをとられPK。ツェフが止めると期待したが、バラックのキックは逆をつかれ更には取られないコースに。4−2。

・試合雑感
このエントリ序に記しましたが、前半チェルシーバイエルンの激しいプレスに押されながらもポゼッションを可能にしていたという点。まあ、多少浮き足立ってミスから危ない場面ってのは何度かありましたが。ただ、それでもマケレレのキープ力と危険事前察知能力の高さには感謝。あれは言葉を借りればギャラクティコだと思う。目立たないんだろうが。後半に入るとドログバが空中戦で負けなし。というか、ルシオコバチがイマイチなのか。ルシオは空中戦弱くないはずだがね。あとダフのシュートをカバーに入ったのは殊勲ですな。

バイエルンゲレーロワントップはきつかった。これに関してはチェルシーバイタルエリアが強すぎてどうしょうもなかった点も考慮せねばならない。流石にあれをゲレーロの個の力だけでは無理だろう。そよ風くらいかな(笑)後半シュバインシュタイガーが入ってアクセントはついたが、チェルシーの守備ブロックはすぐに慣れましたね。

4−2というスコアですが、次戦バイエルンはホーム2−0で勝ちぬけ。無理なスコアではないでしょう。おそらくマカーイは帰ってきますし、デミチェリスもね。ただ、守備陣をどうにかしないことには失点するんでチェルシーのものですよ( ̄ー ̄)ニヤリ

では最後にチェルシーだけ(笑)選手総評。

GKツェフ 6.0 一点目は彼のポテンシャルを考えると外にはじいてほしい所。ただ責められる失点ではない。一度キックミスしたのはご愛嬌。
DFギャラス(危)5.5 無難。ファウル与えすぎ。あと球離れ遅いし、周りみてんのか??みたいな動きをしよるので見てると危なっかしいので。
ジョン・テリー 6.5 前半の決定機も、決定機に至る流れの前でも自らの体をなげうって寄せてシャットアウト。彼だけはあのしょっぱい審判から殆どファウル無し。さすが。
フェレイラ 5.5 PK分減点。審判が??とはいえテリーのファウルのなさを見て。イエローカードも一枚もらっているんだからねえ。
グレン・ジョンソン(危険) 5.0 普段こいつ出てないから試合見るときはいつもギャラスを眺め、「やっぱりあぶねーよ」って言いながら。しかし、その一回り上を行く危ないキャラだな。あのトラップはねえべ。オーバーラップも余り。対面するゼ・ロベルトに面白いようにやられ後半途中でフートと交代。イラネ

フート 6.0 ↑の浮ついたやつと交代。4点目の起点。右サイドバックをこなす。
MFマケレレ(鬼神)6.5 最早テレビ中継では追いきれないとも言えるディレイ。いつでも仕事してます。あとキープ強すぎ。普通自陣バイタルエリアで相手二人に囲まれて、持とうとせんよな(笑)しかもキープしきれてるのがすごい。
ランパード 7.0 神。二得点。二点とも上手すぎる。名手カーンをちんちんにしたシュートでサポ・ファンともにご満悦なり。
グジョンセン 6.0 この人のトラップってベルカンプに近い感じがするのは私だけでしょうか。ふっと抜けるような柔らかさ。中盤に下がったりトップでフォローしたり縦横無尽。 
FWドログバ 6.5 一点取ってなかったらもっと低かったかな。数字でいうと壱得点壱アシスト。十分ですが。前半見てるときはどうなるかと思ったよ。後半は龍騎士のごとくじゃーんぷ!→勝つでしたね。
ダフ 6.0 左サイドとセットプレーで高い質のボールを供給。
J・コール 6.5 一得点。右サイドを駆け抜けること駆け抜けること。前半中ごろの相手に対するえげつないタックル(でも危険ではない)でボールを取り返してドリブルって所にしびれました。フィジカルの強いやつはディフェンスもうまいということか。体のうまい入れ方⇔相手の嫌な入れ方がわかるんですかね。

よし。二試合目も勝ってきもちよく。アウェイゴールの計算なんてさせないでおくれ。
あとモウリーニョさんが指示だしたかのような交代でしたね。むしろスタジアムのどこかにいたかのような雰囲気でした。